久々のデザイン住宅?
デザイナーズ建築家は玉石混合です。
この物件は「玉」ではなく「石」のデザイナーに去ってもらって0から設計し直しました。
15枚くらい図面らしき資料はありましたがどれも使えません。(スッカスカ)
彼は1年以上設計していたことになっていたようですが一体何をしてたのでしょうか、
当初の計画からほとんど進んでいませんでした。
でもデザイナーとして有名な方のようです。
最近2級建築士になられたそうですが事務所登録してないようです。
それ法律違反だし、、そんな訳で当初、施工会社から構造計算と確認申請を頼まれていた訳です。
デザイナー建築家なら確認申請自分で出すのに変だなァとは思っていましたが、
まさかモグリだったとは思いもよりませんでした。
そんな方なので当初から問題点は沢山ありました。
思いつくままに列挙すると以下の通り、
①構造とデザインの整合性が全く取れていない。
②雨仕舞がなっていない。
③デザイン意図は理解できるが体をなしていない。
④設計の稚拙さがバカ高い建築費の要因となっている。
⑤イメージ通りに納まらない箇所多数などなど。
要するにリアリティが全く無いコピペデザインだったのです。
でもプレゼンだけは上手だったんでしょう、
当方と施工会社が心配と不安で一杯なのに、お施主様は意外とノホホンとしていました。
イメージだけはデザイナーと共有出来ていたのだと思います。
陳腐なコピペデザインを如何に昇華させるか、つまりお施主様のイメージ通りに如何に持っていくかが当方の役割でした。
もはや構造計算も確認申請も二の次でした。
半年ほど設計期間をいただき、工事着工、無事に引き渡すことができました。
中身は当初と全く別物ですがイメージは踏襲できたかと思います。
コストも大幅に下がりました。
許容応力度計算して耐震等級も2を確保しました。
お施主様も施工業者も大変満足しておられる感じがしたので少しは役に立てたかな、と思っています。
謝礼でKIHATIの食事を頂きました。本当においしかったです!
文責:逸見